2006-08-27

06.08.27 ウペペサンケ(1834.6m)

旭川から車で3時間。登りたいけれどなかなか機会がない山の一つです。遠くから眺めると平らに見えますが、実際登ると意外に大変な登りが待っています。

行きがけに三国峠から見るウペペサンケ。独特の山容にうっとり。

登山口は標高910mの森の中。ここから、

うっそうとした森の中を登り、

笹藪を漕ぎ、

1600mのピークまでたどり着くと、ようやく目指す山・ウペペサンケの全容が白日の下にさらされます。遠くから見るのとは印象が全く異なります。どっしりとしたいい山です。

ここから展望の稜線歩きが始まります。待ってました!この時期まだ咲いていたコマクサなどを愛でつつ標高を稼ぎます。

近づいてきた山頂。あと一登り。

平らな稜線が続くウペペサンケにはいくつか山頂があります。今回は糠平富士と呼ばれる1834.6mのピークを目的地としました。お昼を食べた後、もうちょっと先のケルンを目指します。途中に紅葉を始めたウラシマツツジ。

そして細尾根のケルンに到着。ここまでに至る尾根歩きとここからの景色は一番の楽しみです。皆が眺める視線の先には・・・

ニペソツ山。いい山です。

催行日:2006年8月27日(日)

天候:晴れのち曇り

気温:16.5 ℃

風速:E 0.6 m/s

参加者:
柿本さん・金田さん・笹本さん
長尾さん・長谷川さん・山口さん

ガイド:土栄

行程:

07:30登山口 発
08:461399m 着
09:431600m 着 
10:461696m 着 
11:23ウペペサンケ 着(お昼)
11:51       発
11:59ケルン 着 
13:151600m 着
14:061399m 着
15:30登山口 着

所要時間:8時間00分
歩行距離:10.5 km
標高差:923 m

一言:

前半は視界の効かない森歩き・笹藪歩きですが、1600mピークに立つと突然開ける視界の先に、どっしりとしたウペペサンケの山並み。続く稜線の道。山頂からの細尾根も緊張感がありました。

(土栄)

2006-08-26

06.08.26 当麻岳-北鎮岳(2244.0m) 周遊

普段は眺めるだけであまり歩かれることのない当麻岳から北鎮岳にかけてを行くコース。行程のほとんどを稜線歩きに費やす展望のコースでもあります。

スタート直後。あそこに見えている稜線を歩くんですよ。

その前に沢の渡渉がありまして。さほど水量はありませんが、一応今日の最難所です。

当麻乗越から当麻岳まではキツい登りが続きます。息づかいも荒くなりますが、ここを登りきれば、どでかい景色が待っていますから、頑張って。

当麻岳より旭岳・熊ヶ岳、広がる裾合平。ここからの眺めは表大雪でも屈指のもの。大雪山のたおやかな広がりを実感させられます。

当麻岳を越えるとお次は安足間岳への緩やかな登りが始まります。意外に大変な箇所ですが、ここさえ登りきればあとはしばらく楽できます。

安足間岳から比布岳へ続く道。愛別岳への分岐付近。荒涼とした細尾根が続きます。

ようやく到着した比布岳。ここがだいたい中間地点となります。お昼を食べながら眺めるのは次に向かう北鎮岳。どこまでも稜線歩きです。

北鎮岳から眺めるお鉢平は全体を一望できるのでおすすめです。普段あまり人気のない北鎮岳ですが、この日はなかなか賑わっていました。

北鎮岳からはもう登りはありません。下り一辺倒で楽に行きます。中岳温泉を越え裾合平に出ると、チングルマの綿毛が迎えてくれます。

長い一日を歩ききって、ロープウェイ山麓駅に到着すると、夕焼けがかった青空が迎えてくれました。長い行程、お疲れ様でした。

催行日:2006年8月26日(土)

天候:快晴のち晴れ

気温:13.5 ℃

風速:W 1.5 m/s

参加者:
工藤さん・進藤さん・竹中さん
長谷川さん・細川さん・鞠子さん・渡辺さん

ガイド:土栄

行程:

06:22姿見駅 発
07:40裾合分岐 着
08:37当麻乗越 着 
11:32比布岳 着(お昼)
12:11    発
13:15北鎮岳 着 
14:51中岳温泉 着
15:37裾合分岐 着
16:54姿見駅 着

所要時間:10時間32分
歩行距離:18.0 km
累積標高:1213 m

一言:

真っ青な空に映える山々。眼下に雲海。暑さも一段落したようで、絶好の山日和でした。最初は見上げていた遙かな稜線の上に立ち、裾合平を見下ろすというのは、なかなかの快感です。涼風に吹かれ広い大雪山を体感する周遊コースでした。

(土栄)

2006-08-22

06.08.22 ニセイカウシペ(1878.9m)

一昔前は登りに6時間近くかかるような大変な山でしたが、林道が解放されたおかげですっかり楽々展望の山となったニセイカウシペ。山頂からの360℃の景色は見られるでしょうか?

歩き始めは木漏れ陽の中。晴れています。展望は期待できますが、陽射しの暑いこと!

視界が開けると、右手に表大雪の山並みが。石狩川を一本隔てるだけなので、これだけ間近に望めます。

左手方向にはニセイ山頂。一番左の目立たないのが山頂です。

眼下には小槍。

しばらく行くと奥に大槍。ここまでくれば山頂まではわずか20分です。青空の下、沢山の山が見られるはず・・・

って、え?ガス?視界が効かなくなるのはいつも一瞬の出来事。あっという間にガスまみれになってしまいました。あと1時間待ってくれれば・・・

乳白色の山頂。360度の白景色。これはこれで涼しいからいいんです!


催行日:2006年8月22日(火)

天候:晴れのちガス

気温:21.5 ℃

風速:W 2.4 m/s

参加者:
浅野さん・工藤さん・高野さん・和作さん

ガイド:土栄

行程:

08:00登山口 発
09:42見晴台 着 
10:23大槍 着 
10:57ニセイカウシペ 着(お昼)
11:24        発 
11:42大槍 着 
12:25見晴台 着
13:54登山口 着

所要時間:5時間54分
歩行距離:11.2 km
標高差:732 m

一言:

楽々登れるコースのはずが、暑さと湿気と直射日光で、すっかりくたびれてしまいました。でも、ガスにまかれた山頂の涼しさは、下界とは比べものにならないほどの快適さ。360度の展望はまた今度のお楽しみとしましょう。

(土栄)

2006-08-20

06.08.20-21 オプタテシケ(2012.7m)

頑張れば日帰りで行けるオプタテシケ往復を、敢えて山中泊で楽しむ今回のツアー。その分ゆっくりと、そして朝晩の景色も満喫できるのです。

1日目

日帰り装備に寝袋・マット・食器にその他細々と荷物が加わって、ザックは結局こんな大きさになってしまいます。大丈夫ですか?大変ですけど頑張って!

山の上の方は薄くガスがかかっています。まあ、山頂を目指すのは明日ですから、今日は曇ってもらって結構。

荷物の重さにヒイヒイ言いながら、ようやく着いた美瑛富士避難小屋。小さいながらも居心地の良い小屋です。

一旦ガスにまかれた後、ちょうど夕食後にさーっと晴れ間が広がりました。食後の一時、景色を眺めに外に出ます。

夕陽を浴びる石垣山。

薄紅から深紅まで。濃淡織り交ぜて色を変える夕景。

美瑛富士の上空もピンクに染まります。夜には星空も楽しみました。


2日目

一日の始まりを朝焼けの空の下迎える。こんな素敵なことがあるでしょうか。

ベベツ岳への登りから振り返ると、石垣山・美瑛岳・美瑛富士が雲海の上に頭を並べていました。

途中、できたてのクマの足跡を発見。前足・・・かな?幅10cm程度なので、親離れしてない子グマでしょうか。

行く手にはオプタテシケ。ようやく姿を拝むことができました。あそこまで行きますよ。

2日がかりでようやく到着!はるばる来たぜオプタテシケ。最初はガスの中でしたが、休憩しているうちに、

下界が見えてきました。白金方面。

そこから延々と下り駐車場まで来ると、お疲れ様でしたと言わんばかりに、青空が迎えてくれました。

催行日:2006年8月20日(日)~21日(月)

参加者:
高野さん

ガイド:土栄

行程:

1日目:駐車場~避難小屋

10:05駐車場 発
12:12天然庭園 着
14:45避難小屋 着 

所要時間:4時間40分
歩行距離:6.1 km
累積標高:+ 827 m / - 23 m


2日目:避難小屋~オプタテシケ~駐車場
06:13避難小屋 発
07:20ベベツ岳 着
08:52オプタテシケ 着 
09:34       発 
10:49ベベツ岳 着 
11:53避難小屋 着(お昼)
12:52     発
14:26天然庭園 着 
16:13駐車場 着

所要時間:10時間00分
歩行距離:13.9 km
累積標高:+ 829 m / - 1635 m


2日間計
所要時間:14時間40分
歩行距離:20.0 km
累積標高:+ 1658 m / - 1658 m

一言:

岩・ザレ・泥の登山道を歩けば、普段経験することのないザックの重さに、自然とヒザも笑います。初めての山小屋の夜は、次々色を変える夕映えを楽しみ、深夜、稜線にかかる星と眼下に見える街灯りを一人占め。ツラくて、でもその分何倍も楽しい、これが山中泊なのです。

(土栄)

2006-08-10

06.08.10 赤岳(2078.0m)

ホソバウルップソウ・チョウノスケソウなど、7月前半にお花の最盛期を迎える赤岳。そんな花々が咲き終わり、8月にはめぼしい花がもうないか、というと、そんなことはありません。とっておき夏のエースが待っています。

朝から快晴の銀泉台。朝8時前・標高は1600mを越えるというのに、気温は26℃に達していました。今日も暑くなりそうです。というか、既に暑い。

7月は雪に覆われていた第一花園。今や雪は見あたりません。代わりに、マルバシモツケや、

チングルマが目立ちます。

駒草平まで登ると、足下に赤くなりかけた葉がチラホラ。ウラシマツツジです。花を咲かすのも紅葉するのも、いの一番。気の早いヤツです。

駒草平から赤岳方面。もう少しでこの斜面が赤い帯に縁取られるのですから、山の季節の移ろいは早いもの。

第三雪渓沿いには、チングルマの綿毛が。綿毛の後は葉の色変わりが待っています。

赤岳山頂の岩場。平日ということで、静かなもの。ここで早めのお昼をとり、お茶でも飲みながらのんびり景色を眺めて、ゆっくり休んだら荷物を置いていざお花探し。小泉岳方面に向かいます。

赤岳から旭岳方面。

チングルマの綿毛とはチト違う。チョウノスケソウの綿毛です。

真打ち登場、クモイリンドウ。これを見にわざわざやってくる人もいるくらい。白地に濃緑が飾らないおしゃれという感じ。大人のたたずまいを醸し出す落ち着いたお花です。

催行日:2006年8月10日(木)

天候:快晴のち曇り

気温:23.9 ℃

風速:S 1.0 m/s

参加者:
柿本さん・長尾さん

ガイド:土栄

行程:

07:37銀泉台 発
09:07駒草平 着 
10:20赤岳 着(お昼)
11:33   発 
12:22駒草平 着 
13:26銀泉台 着

所要時間:5時間49分
歩行距離:8.4 km
標高差:598 m

一言:

下界の暑さを思いながら、あたたかな山頂で涼風を浴びる。さわやかなお昼休みを優雅に過ごしてきました。朱に染まりかけた葉を愛で、蕾からふくらみ始めたクモイリンドウを見て。この時期ならではの楽しみです。

(土栄)