2010-05-30

10.05.30 佐幌岳(1059.5m)

佐幌岳は登山口から山頂までずっと展望の尾根歩きを楽しめる贅沢な山です。しかも一等三角点が設置されているくらいですから、山頂から眺める景色はさらに素晴らしいのです。





天候:快晴
気温:16.2℃
風速:SW0.8m/s



参加者:1名様
ガイド:土栄



行程
08:10 狩勝峠 発
09:32 桜山 着
10:34 佐幌岳 着
     お昼
11:27 佐幌岳 発
12:09 桜山 着
13:21 狩勝峠 着



所要時間:5時間11分
  登り:2時間24分
  下り:1時間54分
歩行距離:10.3km
累積標高:±794m



山行の様子

登山口から10分も歩けば展望が開け、山頂まではずっと尾根通し。緩やかに連なるこんな稜線をこんな快晴の日に歩ける幸せ。

中間地点にあるピークには「桜山」という名前が付けられています。確かにピークには桜の木がありますが、むしろ一面ダケカンバに覆われていることの方が特徴的な気がします。まだ葉を開かせていない茶色い枝先に、真っ白な樹皮がきれいな対比を見せています。

桜山から先こそ「展望の尾根歩き」の本番。山頂に向かってゆるゆると続く道には何とも言えない趣があります。

左手を見れば雪を被った十勝連峰。

頭上を見上げれば青空に漂う高い雲。

振り返れば今まで歩いてきた稜線と、その向こうに北日高の山並みが見えます。東西南北・上下左右、どこを見ても絶景なのです。

疲れも感じる間もないうちに山頂到着。

山頂からは今まで見えなかった方角の景色を楽しめます。まずは、どこまでも広い十勝平野。

東大雪の山々。左から石狩連峰・ニペソツ山・丸山・ウペペサンケ山・南北ペトウトル山・東西ヌプカウシヌプリなどがずらりと並んでいます。

そしてトムラウシ山も。あらゆる方向に景色が広がるため、お昼休憩にするにもどちらを向いて座れば良いのかわかりません。ポカポカ陽気の中、あっという間に1時間が過ぎていました。

2010-05-23

10.05.23 前十勝

川を越え雪渓を遡り岩を伝い。前十勝への道は変化に富んでいます。山頂からの景色も絶品です。





天候:晴れ
気温:17.1℃
風速:W0.4m/s



参加者:2名様
ガイド:土栄



行程
08:08 吹上温泉 発
08:32 富良野川 着
09:54 雪渓入口 着
10:40 スノーシューデポ 着
11:07 前十勝 着
11:28 前十勝 発
11:56 雪渓入口 着
     お昼
12:29 雪渓入口 発
13:14 吹上温泉 着



所要時間:5時間06分
  登り:2時間59分
  下り:1時間26分
歩行距離:6.8km
累積標高:±837m



山行の様子

気持ちよく晴れ上がった朝。吹上温泉からは目指す前十勝から噴煙が立ち上がるのがはっきり見えています。

雪の有無によってスノーシューを履いたり脱いだりしながら富良野川を越え、

ダケカンバの枯木が並ぶ尾根を登っていきます。木々の間から旭岳が見えています。

しばらく緩い斜度で楽々登ってきましたが、雪渓に至ると一転して急勾配になります。ツボ足でも充分登れる雪質ですが、クライミングサポートのあるスノーシューを使うとかなり楽できます。

雪渓の末端にスノーシューを置き、ここから先はガラガラの岩場の登りです。

安定しない足下に気を遣いながら登りきると、観測機器が置かれた前十勝山頂に出ます。

間近にわき上がる噴煙が十勝岳の姿を隠していましたが、それもまた迫力があっていいのかもしれません。

北を見ると噴煙越しに美瑛岳。

南を見ると上ホロカ~三峰山の連なりが荒々しく。

そしてなんといっても一番絵になるのは富良野岳ではないでしょうか。黒白の縞模様を纏った山々は一年で一番見栄えのする姿です。

2010-05-22

10.05.22 後旭岳(2216m)

北海道最高峰・旭岳のすぐ後に並び立つ後旭岳。北海道第四の高峰ですが、夏道はなく、雪のある時季にしか(マナー的に)行けない山です。





天候:晴れ一時ガス
気温:8.1℃
風速:W2.3m/s



参加者:3名様
ガイド:土栄



行程
10:00 姿見駅 発
10:39 1802m 着
11:26 2065m 着
12:10 旭岳 着
12:48 後旭岳 着
     お昼
13:18 後旭岳 発
13:39 ニセ金庫岩 着
14:20 1802m 着
14:43 姿見駅 着



所要時間:4時間43分
  登り:2時間48分
  下り:1時間25分
歩行距離:7.4km
累積標高:±864m



山行の様子

ロープウェイを使って姿見平に出ると、目の前には噴煙たなびく旭岳。頭上にはきれいな青空。うっすらと山頂も見えています。これは山頂からの景色が楽しめそうです。

ところが、姿見の池を越えたあたりから徐々に雲が増え始め・・・

旭岳山頂に着いたときにはこの有様!すっかりガスに包まれて何も見えやしません。

ほとんど諦めムードのまましばし休憩をしていると、にわかにガスがかき消えて行き・・・

あっという間に表大雪の山々が眼前に現れたのです。あまりに劇的な変化に歓声をあげたりため息をついたり。思わず見とれたり忙しく写真を撮ったり。

ガスの中の登りとはうって変わって、足取りも軽く下る下る。

鞍部から見上げる後旭岳。ここから見るとほんの丘みたいなものですが、これでも北海道で4番目に高い山なのです。

残雪を伝って山頂到着。後に聳えているのが旭岳。

山頂直下の火口跡にはわずかに水たまりが出来ていました。いま時季にしか見られない「後旭岳・幻の水たまり」です。向こうに見えているのは元祖・幻の湖、白雲岳です。

たっぷり景色を堪能して大満足で帰途につくと、再びあたりはガスに包まれてしまいました。ものすごい幸運なタイミングで晴れ間に当たったのですね。

2010-05-09

10.05.09 当麻乗越

ゴールデンウィーク明けの定番、当麻乗越。秋の紅葉が有名ですが、残雪の時季に訪れるのもとてもすてきな場所です。





天候:曇り
気温:3.9℃
風速:NW2.1m/s



参加者:1名様
ガイド:土栄



行程
08:48 愛山渓温泉 発
10:41 沼ノ平入口 着
12:19 当麻乗越 着
     お昼
12:51 当麻乗越 発
13:21 沼ノ平入口 着
14:23 愛山渓温泉 着



所要時間:5時間35分
  登り:3時間31分
  下り:1時間32分
歩行距離:8.7km
累積標高:±861m



山行の様子
いつになく残雪の多い今年。愛山渓温泉の駐車場にもずいぶん雪が多く見られました。夏道沿いにある看板もほとんど埋まっています。

まずは淡々と樹林を塗って登っていきます。沼ノ平に近づき斜度が緩くなるこ、あたりにはとっぷりと霧がたれ込めました。視界に入るのは時折現れるダケカンバのみ。白一色の世界です。

何も見えない中、コンパスを信じて進んでいきます。たまに霧が晴れた瞬間に現在位置を確認。ここは六の沼。

反対側には当麻岳です。霧の向うに見える山はどことなく幻想的ですね。

当麻乗越に向けて最後の登りにとりかかると、再び霧が視界を奪います。今までよりも深い深い霧です。

雪の中に岩場が見えてきたらそこが当麻乗越。夏に何度も訪れる場所ですが、雪のある時季に見るとどこか変わって見えるものです。

岩に腰掛けてお昼休憩。少しでも景色を眺めたいところですが、残念ながらついに視界は得られず。

目を楽しませてくれたのは足下の植物でした。長い冬を越した越冬コケモモ。秋よりも甘みが増しているのかもしれません。

帰りの道のりも半分以上を終えたところでようやくガスが晴れてきました。上川の町越しに摺鉢山方面が見えています。

登りで苦労した急登は尻滑りで一気に下ります。雪質が良くなくてあまりスピードがでないかったのが残念です。

2010-05-05

10.05.05 ピウケナイ山(1247.7m)

ゴールデンウィークと言えばこの山をおいて他にはありません。大定番かつ大展望のピウケナイ山です。ほとんど毎年お天気に恵まれるピウケナイ山ツアー。今年はいったい?





天候:曇りのち快晴
気温:12.8℃
風速:W1.5m/s



参加者:3名様
ガイド:土栄



行程
08:15 林道終点 発
10:52 895m 着
11:38 ピウケナイ山 着
     お昼
12:52 ピウケナイ山 発
13:44 947m 着
14:48 林道終点 着



所要時間:6時間33分
  登り:3時間23分
  下り:1時間56分
歩行距離:11.1km
累積標高:±745m



山行の様子

いつものように21世紀の森から林道へ入り除雪最終点へ。いつもより明らかに雪が多いのがわかります。全天を覆う雲がこれから晴れてくれることを願いつつ出発。

今年は雪融けが遅いため、林道のショートカットもなんなくクリア。楽して標高を上げます。

山頂に近づくと共に雲の密度が低くなり、徐々に青い空が見えてきました。

うろこ雲の下、ダケカンバの向こう。ちらちらと見えている白い山はもしかして・・・

そう!表大雪です!この距離で表大雪を眺められる場所は他にありません。圧倒的な迫力に、最初思わず声が漏れ、次いで知らずに無言になってしまいます。

トムラウシ方面もすっきりと見えていました。

予報では「昼から雲が広がる」はずだったのですが、現実にはむしろ「昼からどんどん青空が広が」っていきました。

暖かな春の陽射しの下、この景色を眺めながらお昼ご飯を食べるなんて、こんな贅沢他にあるでしょうか?

下山は山並みに背を向けて進むのですが、こちらもこちらで好ましい風景が広がります。

大満足で下山した私たちの頭上には真っ青な快晴の空が広がっていました。こういうふうに予報が外れるなら大歓迎です。