2011-09-11

11.09.11 連続講座大雪山の歩き方6「登山と環境保全」

五月から始まった連続講座もいよいよ最終回を迎えた。今回のテーマは「登山と環境保全」。いつものように座学と実習という形式ではなく、ゲストに環境省北海道地方環境事務所東川自然保護官事務所の佐藤一交自然保護官を迎え、参加者と専門家が一緒に登山道荒廃の現場を歩き、意見を交換しつつ環境保全にたいしての意識を高めていただくために、歩きながらの討論形式というスタイルを採用した。
今回は連続講座のなかの一回というかたちになったが、じつは、2002年の国際エコツーリズム年の記念行事「山岳エコツーリズムフェスティバルin北海道」関連イベントとして実施されるはずだった「ウォーキングディスカッション 登山道の正しい歩き方と登山道整備を考える」という企画が母体となっている。当時は「あまりにマニアック」と思われて募集定員に満たず催行されなかった企画が、あれから9年の歳月を経て、ようやく催行の運びとなったことに、個人的には感慨深いものを感じている。



天候:くもり



参加者:7名様
ガイド:佐久間



行程
06:25 姿見駅 発
06:45 姿見ノ池 着
09:00 旭岳 着
10:30 間宮岳 着
11:45 中岳温泉 着
12:20 中岳温泉 発
13:10 裾合分岐 着
15:25 姿見駅 着



所要時間:9時間00分



山行の様子


旭岳までは普通の登山。参加者の中には初登頂の方もいて、山頂の標柱を記念撮影。


最初のチェックポイント「風衝地の登山道崩壊」現場に到着。参加者の方々から口々に「これは酷い」という声が上がる。


佐藤保護官から、今後の整備の方針や、施工方法についての説明を受ける。参加者からも次々に質問が発せられ、熱い討論が繰り広げられる。


お昼は中岳温泉で。足湯を楽しむのもまたよし。長閑な秋のひととき。


裾合平では朽ちてゆく木道を見る。北海道が10年以上前に敷設したものがほとんどで、そろそろ耐用年数を過ぎていそうだ。


設置した木道がちゃんと機能しているかどうかについて、保護官の解説を受ける。


排水溝と化し、どこを歩いてよいのかわからなくなった登山道。こうなってしまったら迂回路をつけるしか方法はないという。


木を使った近自然工法について保護官の説明を受ける。


石組みによる近自然工法のしくみと施行方法について解説する保護官。参加者の中からは、自分ができることがあれば、ボランティアとして参加したいという意見も出た。話が盛り上がり、予定時間をかなり超過して姿見駅に到着。参加者のみなさん、ご意見ありがとうございました。佐藤保護官お疲れさまでした。

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