2008-07-30

08.07.29-30 羅臼岳(1660.4m)

旭川から遙か、道東の名山・羅臼岳。山楽舎BEARのツアーでは初登場となります。行動時間も長く、移動時間も長い、それは大変な山なのです。





天候:快晴
気温:19.9℃
風速:S0.7m/s



参加者:塩田さん・進藤さん・長谷川さん・渡辺さん
ガイド:土栄



行程
04:23 登山口 発
05:08 オホーツク展望 着
06:17 弥三吉水 着
07:21 銀冷水 着
08:23 羅臼平 着
09:41 羅臼岳 着
     お昼
10:30 羅臼岳 発
11:40 羅臼平 着
12:28 銀冷水 着
13:22 弥三吉水 着
14:15 オホーツク展望 着
14:57 登山口 発



所要時間:10時間34分
  登り:5時間18分
  下り:4時間27分
歩行距離:14.7km
累積標高:±1608m
歩数:18381歩



山行の様子

早朝4時の登山口。わずかに残る綿雲にうっすら朝焼けが映えていて、その中に細い細い月。今日の好天を約束してくれているかのような夜明けです。

薄暗い樹林帯の尾根を登っていくと突如岩峰が現れ、そこがオホーツク展望。名前の通りオホーツク海の景色が良く、そして羅臼岳も眺めることが出来ます。ここで軽く朝食にしましょう。

弥三吉の美味しい水で登る意欲を新たにし、極楽平の快適な歩きに気をよくすると、見上げる羅臼岳もかなり近づいたように見えてきます。実はここからの登りがキツいのですが。

九十九折りで銀冷水を越え、大きな沢地形に入ったら、そこはまさしく「大沢」。もうすっかり雪渓が消えているのは、やはり今年は知床でも雪融けが早かったのでしょう。

大沢は上から下までトウウチソウが埋め尽くしている感があります。朝日を浴びてそよ風を受けて、キラキラと輝くようでした。

大沢を登りきれば、そこは羅臼平。ようやく山頂が近づいてくれました。しっかり休憩して最後の一登り、と思ったその時。

わずか50~60mの距離にクマ発見!思わず見とれる一同。そんなヒトを無視してクマは悠々と去っていきました。

静かな高揚感を胸にして、最後の登りに取りかかります。岩清水の冷たさが喉を潤し、山頂まで登る元気をもらえました。

真っ青な空に聳える羅臼岳は、ゴロゴロの大岩が積み重なった特異な景観を呈しています。えらく険しそうですけど登れるかな?登れますとも!

最後の最後、山頂間近で緊張の岩歩き。慎重にゆっくりどうぞ。

落ち着いたところで右手を見ると、今まで隠れていた方向に展望が開けていました。羅臼岳から真っ直ぐに海別岳・斜里岳。やや外れて阿寒の山々。知床の山脈を境にして、根室側に低い雲がかかり、網走側は完全な快晴。


そして待望の羅臼岳山頂。知床岬の方を望めば、三ッ峰・サシルイ・知円別・硫黄山がはっきりと繋がっています。せっかくのこのお天気ですから、ちょっと長めのお昼休憩にしましょう。ほんと、いつまでもゆっくりしていたい爽やかな山頂です。

2008-07-27

08.07.27 ウペペサンケ山(1834.8m)

どっしりと落ち着いた山容のウペペサンケ山。山頂からの景色も良く登り甲斐のある山ですが、訪れる人はそう多くはなく、静かに楽しむことができます。





天候:快晴
気温:21.0℃
風速:0.0m/s



参加者:金田さん・須藤さん・藤田さん・水本さん・渡辺さん
ガイド:土栄



行程
07:20 登山口 発
08:52 1399m 着
09:57 ナキウサギの岩場 着
10:54 1696m 着
11:37 ウペペサンケ山 着
     お昼
12:41 ウペペサンケ山 発
13:49 ナキウサギの岩場 着
14:37 1399m 着
16:12 登山口 着



所要時間:8時間52分
  登り:4時間17分
  下り:3時間31分
歩行距離:11.7km
累積標高:±1361m
歩数:12889歩



山行の様子

登山口からしばらくは鬱蒼とした樹林帯の登りが続きます。木々の間からチラチラと快晴の空がのぞき、これから見えるであろう景色に期待が高まります。

標高1600m近くまで登ってハイマツが周りを埋めるようになったかと思うと、突然視界が開けます。目の前にウペペサンケ山がどどーんと!ゆるやかにたゆたうように延びる稜線の気持ちよさそうなこと。これからその稜線を歩いていける幸せ・・・。

山景色だけでなく、足下を走り回るナキウサギも堪能しておきましょう。こんなに観察しやすい場所は、そうそうありません。

ハイマツ広がる緩やかな尾根を、急がず焦らず、ゆっくり山頂へ。

岩が露出する白い登山道が、緑のハイマツを割って青空の山頂へ続いています。さ、あと一登り。

三角点の置かれた山頂からは、もちろん絶品の景色が眺められます。すぐ間近にはニペソツ山が。

ちょっと遠くに目をやると、雲に浮かぶ日高山脈。幻想的な風景に思わず見とれてしまいます。

お昼を食べ終わったら、切れ落ちる狭い稜線をちょっとお散歩に行きましょう。ケルンが立つあたりの景色がまた良いんですよ。

ほら、ニペソツがさらに近くに見えるでしょう?

下りも結構時間がかかりますが、この空を見ながらのんびりと行きましょう。

2008-07-26

08.07.26 永山岳-当麻岳 周遊

表大雪の北西部をぐるっとまわる周遊コース。上り下りは少々ツライかもしれませんが、高山帯からの景色は絶品です。






天候:ガスのち快晴
気温:15.3℃
風速:N2.8m/s



参加者:岡田さん・佐藤さん
ガイド:土栄



行程
06:35 愛山渓温泉 発
10:03 銀明水 着
10:50 永山岳 着
11:37 安足間岳 着
     お昼
12:17 安足間岳 発
12:52 当麻岳 着
13:45 当麻乗越 着
14:53 六の沼 着
16:46 愛山渓温泉 着



所要時間:10時間11分
歩行距離:15.0km
累積標高:±1322m
歩数:17098歩



山行の様子

深い深い霧の中、愛山渓温泉を発ち、まずは永山岳を目指します。今日のお天気は良いはずですが・・・

笹薮に覆われていたり泥濘が広がる登山道を、黙々と“銀明水”登り続けると、ふっと雲海の上に飛び出しました。はるか遠くまで、おそらくは日本海くらいまで、低い雲が延々と漂っています。

これから登る安足間岳の方を見上げると、うって変わって雲一つ無い青空がすっきり。

今日最初のピーク、永山岳からは片側が切れ落ちた荒々しい景色が望めます。ここからはお待ちかね高山帯の稜線散歩です。

まるで空に浮かぶかのような稜線。そこを歩く気分はいかがでしょう?

お昼休憩も、もちろん雲を見下ろしながら。360度広がる山景色に、山座同定も力が入ります。

お昼の後は登りとは別の稜線をたどって下ります。まだまだ今日の行程は長いですよ。

当麻岳へと続く稜線からは、常に旭岳を眺められます。裾合平越しに見る旭岳は、大雪山を代表する景色と言えでしょう。

たまには来し方を振り返って。下る足は快調、安足間岳があんなに遠くなりました。

沼ノ平まで下ると、今日歩いたコースが一望できます。左の稜線から登って平らに歩いて右の稜線から降りて。今日はよく歩きましたね。

2008-07-24

08.07.24 音更山(1932.0m)

どっしりとした山容、景色を楽しめる尾根道、そこかしこで聞こえるナキウサギの声、山頂から広がる絶景。これだけ楽しめる山なのに、登山者はそう多くないのが音更山のいいところ。静かに深い山を堪能しましょう。





天候:曇り
気温:13.8℃
風速:W2.0m/s



参加者:工藤さん・進藤さん
ガイド:土栄



行程
06:44 登山口 発
07:44 大崩 着
08:36 十石峠 着
10:00 1710m 着
11:46 音更山 着
     お昼
12:31 音更山 発
13:40 1710m 着
14:59 大崩 着
15:55 登山口 着



所要時間:9時間11分
  登り:5時間02分
  下り:3時間16分
歩行距離:12.3km
累積標高:±1182m
歩数:12937歩



山行の様子

出発直後の苔むした岩場。この辺り、多いんですよ。ナキウサギ。岩の隙間に痕跡ありませんか?

なんてお話をしていたら!出てきてくれました、すぐ目の前に。ちょろちょろと足下を走り回り、時折立ち止まってこっちの様子をうかがって。

そんなこんなでいつもより長めに時間を使って十石峠に到着。雲の低い空模様ですが、ユニ石狩岳はきれいに見えています。反対側、目指す音更山はガスに隠されて見えず。

ここからしばらくは、ハイマツやらなにやらの薮に覆われた登山道をかき分けかき分け進んでいきます。ハイマツの下に広がるゴゼンタチバナの群落に思わずため息。元気を貰ってもうひと漕ぎいきましょう。

尾根を登りきって一旦下るとそこがブヨ沼。薮の中からガサガサという大きな音がするので、もしかして熊か?と身構えましたが、実は鹿の親子でした。まだ年端もいかぬ子鹿ちゃんが母親について回っています。

ブヨ沼からは深いガスの中の急登。必死で登りきると、山頂直前には広く平らな尾根が待っています。視界が効けば大展望なのですが・・・。

こんな日は足下のお花を愛でましょう。なにせここはチシマツガザクラが一面を埋める、大お花畑なのですから。チシマツガザクラがこれだけ密に集まって咲く場所はちょっとありません。

たどりついた音更山山頂は大小の岩で覆われた特異な景観をなしています。景色は・・・残念ながらガスの中。また今度のお楽しみですね。

山頂でも再びナキウサギと出会い、ゆっくり休んで下山開始。しばらく下ると、雲の層から下へ出たようです。ブヨ沼・ユニ石狩岳方面に続く尾根が見えるようになりました。

行きには見えなかった音更山の全貌が、いまやはっきりと。ガスは徐々に薄くなり、お天気は回復に向かいつつあるようです。