2011-07-31

11.07.29-31 化雲平 全行程

銀泉台発天人峡行き、小泉岳-高根ヶ原-化雲平と季節の花を愛でる山中泊縦走です。山楽舎BEARの山中泊ツアーとしては過去最多の9名様がご参加くださいました。賑やかに大雪山の最奥部を楽しみましょう。



参加者:9名様
ガイド:佐久間・土栄

所要時間:25時間18分
歩行距離:36.1km
累積標高:+1699m / -2581m

1日目:銀泉台~赤岳~白雲小屋
2日目:白雲小屋~忠別岳岳~忠別小屋
3日目:忠別小屋~化雲岳~天人峡

11.07.31 化雲平 3日目

山行三日目は表大雪最奥部となる化雲平を歩きます。今回のツアーの主目的であり、昨年のツアーでは悪天候で行けなかった場所でもあります。再チャレンジの方も初めての方も想いを胸に秘めていることでしょう。




天候:曇り一時雨



行程
06:15 忠別小屋 発
07:34 五色岳 着
09:37 化雲岳 着
11:56 小化雲肩 着
14:20 第一公園 着
16:40 滝見台 着
17:49 天人峡 着




所要時間:11時間29分
歩行距離:18.1km
累積標高:+569m / -1597m



山行の様子

忠別小屋からハイマツの中を登り返して五色岳山頂。昨日・一昨日と違って、今日は低い雲が垂れ込めています。これから晴れてくれるでしょうか。

化雲岳を正面に眺めながら進む、ここが化雲平。どんなお花が咲いているかな・・・?

早くに雪が融けた箇所では、ゼンテイカが辺り一面を黄色く染めていました。

雪融けの遅い箇所では、エゾコザクラとミヤマキンバイの黄金コンビが瑞々しい姿を見せてくれます。

次々現れるお花を楽しんでいるうちに、大きな岩が飛び出た化雲岳に到着です。

岩に登る佐久間。雲がかかってしまい、遠望は得られませんでしたので、せめてこんな眺めで楽しんでください。

化雲岳から先もまだまだ続く花の宴。小化雲岳直下にはイワイチョウの白い花がたくさん咲いていました。

小化雲岳から先はいよいよ長い下りの始まりです。ただでさえぬかるみあり虫ありだというのに、その上雨も降ってきてしまいました。

第一公園にたどりついてようやく一息。ここから先も結構長いんです。樹林帯に入って、景色もなくなります。

みなさんのお顔に疲れの色が濃くなってきたころ、ようやくゴールの天人峡に到着することができました。長い長い一日でしたね。大変お疲れさまでした。

2011-07-30

11.07.30 化雲平 2日目

縦走二日目は白雲小屋から忠別小屋まで移動します。距離も起伏もほとんどない行程ですので、ゆっくりのんびり行きましょう。




天候:晴れ



行程
06:10 白雲小屋 発
07:38 三笠分岐 着
09:06 コマクサのコル 着
10:30 忠別沼 着
11:39 忠別岳 着
13:55 忠別小屋 着



所要時間:7時間45分
歩行距離:11.2km
累積標高:+383m /-738m



山行の様子

緑岳の稜線から昇る朝日。快晴の空の下、二日目の出発です。

振り返って白雲岳。こんなにすっきりと見えることはそうそうあるものではありません。

大雪山の中で最も大雪山らしい場所と言えば、ここ、高根ヶ原。どこまでも続く平らで広い稜線をひたすら歩いていきます。目指すは正面に見える忠別岳。

高根ヶ原の左手には崖があり、たっぷりと雪が残っています。崖の下は高原沼巡りコースがあります。いつもは見上げる稜線の上を歩いているというのは気持ちの良いものです。

高根ヶ原のコマクサは今が見頃かもしれません。次々と群落が現れ、その度に黄色い歓声が上がります。

気がつけば雲が増えてきて、忠別沼ではガスに包まれてしまいました。ここまででもうたっぷりと青空と景色を楽しんできたので、「沼には霧が合うね」なんて余裕もあります。

だらだらと登り返して忠別岳。山頂標識付近にはブンブンと虫が飛び回っていたので、写真だけ撮って通り過ぎました。わずか1~2分下ったあたりのチングルマが満開だったので、お花の隣でゆっくり休憩を取ることに。

再び現れた青空は、いかにも夏という感じの雲を伴っていました。正面には五色岳から化雲岳にかけての稜線。明日歩く稜線です。

最後はたっぷりと残った雪渓を踏んで、三角屋根の忠別小屋まで。

早めに着いたので、みなさんに飲料水作り体験をしていただきました。浄水器を使って融雪水を濾過します。これが結構大変なんです。水のありがたみが身に沁みます。

2011-07-29

11.07.29 化雲平 1日目

1日目は銀泉台から白雲小屋までのわずかな距離を歩くのみ。まずは足慣らしと言ったところでしょうか。




天候:晴れ



行程
08:26 銀泉台 発
10:29 駒草平 着
12:17 赤岳 着
13:34 白雲分岐 着
14:30 白雲小屋 着



所要時間:6時間04分
歩行距離:6.8km
累積標高:+747m / -246m



山行の様子

8時にして既にムシムシと暑い銀泉台。真夏の太陽に照らされながら、いざ縦走へと出発します。

第三雪渓も雪の上を歩く箇所はごく一部になりましたが、見た目だけでもなんとなく涼しげな感じがしてくるもの。

夏空に向かって急登を一歩一歩。普段背負い慣れない縦走装備が重くのしかかってきます。

巨岩が並ぶ赤岳山頂。ここまで来ればもう登りはほとんどありません。高原をゆるやかに歩くだけ。吹く風も高山帯のそれに変わりました。

綿毛もきれいなチョウノスケソウ。花だけでなく実も楽しみながら、

いかにも大雪山という平らな高山帯を行きます。

白雲分岐から小屋に向かって下ります。正面に緑岳、右手にチングルマとハクサンイチゲのお花畑。

小屋直前で俄にガスに包まれました。チシマノキンバイソウの黄色は乳白色の霧にもよくあいます。

1日目の宿、白雲小屋に到着。金曜日ですがそんなに混んでいませんでした。

楽しい楽しい夕食の時間。膝つき合わせてお話しながら佐久間の料理に舌鼓を打ってくださいね。

2011-07-24

11.07.24 連続講座大雪山の歩き方4「靴と歩行術」座学+実習

大雪山を安全に楽しく歩くための知識と技術を習得する連続講座「大雪山の歩き方」。第四回目のテーマは「靴と歩行術」です。簡単な座学の後でみっちり実践の時間を取りました。



参加者:9名様
講師:佐久間



内容
・溶岩台地と湿原
・ペース配分と休憩のとり方
・歩き方とストック

※講座で使用した資料はこちらでダウンロードできます。



講座の様子

快晴の青空の下、旭岳ビジターセンターのレクチャールームでまずは座学を行います。

レジュメをもとに基本的なお話をして、

靴の履き方や紐の締め方など、実際に確かめていただいて。

座学が終わったらいよいよ外に出て、実践といきましょう。旭岳も青空も待っていてくれています。

初夏の湿原を抜けて、

暑さに負けず標高を上げ、

姿見平に到着。残念ながら雲が広がってきてしまいました。

下山のときこそ一番の練習。座学で学んだ歩き方・ストックの使い方を実践してみてくださいね。



講座の様子(動画)

1/2

2/2

2011-07-23

11.07.23 愛別岳(2112.7m)

プライベートガイドが続いたため、7月3日以来3週間ぶりのご無沙汰となったオリジナルプログラム。地元のお客様、お待たせしました。長い道のりを越えて愛別岳を目指しましょう。





天候:晴れ
気温:20.2℃
風速:SE0.4m/s



参加者:3名様
ガイド:土栄



行程
06:53 リフト終点 発
08:11 黒岳 着
10:14 北鎮岳 着
11:23 比布岳 着
12:26 愛別岳 着

お昼

12:50 愛別岳 発
13:47 比布岳 着
14:59 北鎮岳 着
16:57 黒岳 着
18:00 リフト終点 発



所要時間:11時間07分
  登り:5時間33分
  下り:5時間10分
歩行距離:19.7km
累積標高:±1692m
歩数:27561歩



山行の様子

快晴の青空とその下に聳える黒岳。ここのところ続いた好天はまだ崩れずに持ってくれています。

出発から1時間強。黒岳山頂から見た愛別岳はまだまだ小さくて、これからの長い行程を視覚的に感じさせてくれます。

出発から3時間半。ようやく北鎮岳に到着しました。愛別岳はまだ遠くにあります。

出発から4時間半。比布岳を越えるとようやく愛別岳が間近になります。でも、ここを下って登り返さなければならないのですから、簡単な道のりではありません。

急傾斜で滑りやすいのでくれぐれも気をつけてください。

風化して崩れやすい岩を伝って下る箇所もあります。

そしてこれが最後の登りです。細かく割れて積み重なった岩を踏んで山頂を目指します。

出発から5時間半。ここが愛別岳山頂です。

ここまでの道のりとここから見る景色は、とても大雪山とは思えないほど荒々しく、愛別岳を特殊な存在にしています。

登りに5時間半かかったのですから下りも相当かかります。黒岳から下り始めたころには、空は夕方の色を灯していました。ロープウェイは最終一本前。長い一日お疲れさまでした。